第93話「ランニングによって延びる寿命は最高で3年 適度な運動量まとめ」

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カメラマン、32歳、イギリス10ヶ月目

 

 

コロナ太りが心配な世の中。

 

何事も適度にやるって難しいですよね。

お酒もちょっとなら健康にいいですが、ちょっとじゃ終わりません。

 

朝バナナダイエットやこんにゃくダイエットなど、ひとつの物を食べ続ければ痩せるというのが流行った理由は、色々なものを適度に、が苦手だから。

 

人は “これだけやれば良い” 、というのに弱い。

 

 

ランニングにも依存症がある

 

それはなんと、運動にも同じことが言えるのです。

あんなに走るのが嫌だったのに、

いざ日課になってしまうと、ランニングでさえも依存症になり得るのです。

 

ランニングはもっとも怪我をしやすい競技のひとつ。

また、一般人でもすぐに10km20kmと走れるようになるのが特徴です。

そこから見えてくるのがフルマラソンという新しい目標。

頑張り始めると、一日でも休むのが恐くなる。夜になると、走りたくて仕方なくなる。

 

しかし、40代50代からマラソン完走を目指すのは、かえって健康を害する恐れがあります。

結局走るのは本当に健康に良いのか。

適度なランニングとは、どのくらいなのか。

今日はさまざまな実験、論文、記事を検証し、まとめてみました。

 

 

 

記事1  1時間ランニングをする毎に寿命が7時間延びる

 

長生きするために最適なランニング時間をまとめた実験があります。

(アメリカのコスモポリタンより)

 

5万5千人以上を対象に、15年にわたってデータを集めました。

 

ここでは、走る速度に関わらず、ランニングの習慣がある人は、ない人に比べて死亡リスクが40%も低かったことが分かりました。

 

 

 

さらには、1週間に2時間走ると、寿命が3.2年延びるという結果も。

たとえば、30歳の人が今からランニングを初めて70歳までやるとして、

40年間、毎週2時間走ると、人生で半年もの時間を走ってることになります。

しかしそれを差し引いても、2.7年寿命が延びることになります。

 

 

また、おもしろいのは、走れば走るほど寿命が延びるというわけではないこと。

ランニングによって延びる寿命はせいぜい3年が限度、週に4時間を越えて走っても、変化はないのだとか。

ということは、毎日走る人は一日に35分以上走っても長寿効果は変わらない、ということに。

 

 

また、WHOでは、中強度(ウォーキングなど)の運動を週に150分程度、または高強度の運動を75分程度、またこれらを組み合わせて行うことを勧めているそう。

 

 

 

記事2 1日に90分以上走ると健康を害する恐れがある

 

台湾の国家衛生研究院が40万人以上を8年間追跡した調査です。

 

「毎日15分、中強度の運動をする人」の死亡率は「まったく運動しない人」より14%低く、平均寿命はやはり3年長いそうです。

 

さらに、1日の運動時間が15分増えるごとに、死亡率が4%ずつ下がっていきます。

 

ただし、ここでも注意が必要なのは、90分を越えて運動をした場合の死亡率に変化はなく、さらに健康を害する可能性もあるそう。

 

 

記事3 毎日走るのは良くない

 

「毎日欠かさずランニングを行う人」は、心臓病や脳血管疾患のリスクが高くなってしまったという実験結果も。

 

また、「加齢男性性腺機能低下症候群」という病気の懸念があるそうです。

 

この病気は、男性ホルモンのひとつであるテストステロンが低下することで、頭痛や不眠、筋肉の減少、骨粗鬆症など、数々の不調が表れてしまいます。

 

テストステロンは適度な運動をすると分泌量が増えるのだが、フルマラソンのような激しい運動をした直後にはガクンと減ることが確認されている。

 

 

 

筋トレでハゲるは8割誤解! コンプリートしたらハゲる5つの条件の記事でも出てきたテストステロン。やはり主要な男性ホルモンのひとつなのですね。

 

 

 

記事4 月にどのくらいを目安に走るのがベストなのか

 

記事3の結果から、過酷な練習によってテストステロンの分泌が下がるのではないか、との仮説が立てられました。

 

そこで、40代~50代の男性市民ランナー43人について、1ヵ月間の走行距離と血中で遊離しているテストステロンの濃度を調べてみた実験です。

 

その結果、走る距離が月に100kmくらいまではテストステロンの分泌が増えますが、120km辺りから減り始め、200kmを超えると大きく減っていきました。

 

 

 

運動によってテストステロンが増えていくのは月120km程度までだった。

ジョギングや早歩きをする場合、1ヵ月に120キロ程度の運動量がベスト、

毎日走る人は、1日4km以上走らない方がいい、ということになります。

 

 

記事5 活性酸素の観点から、運動をする人の方が寿命が短いという結果も

 

また、体育会系の人は、そうでない人よりも平均寿命が約6年短いという調査結果があります。

 

とくにマラソン中は、老廃物が大量に排出されるため、腎臓の濾過機能が追いつかなくなるそうです。

 

そして、汗により血中の水分が少なくなり、腎臓への血流量が減ってしまうために、腎臓の細胞が破壊され、腎機能が低下したそうです。

 

 

 

 

さらに、活性酸素の研究の第一人者は、マラソンを続けると「ガンになるリスクも増加する」と言っています。

 

活性酸素とはいわゆる酸化した「身体のサビ」のようなもので、一定量であれば、細菌やウイルスを攻撃し、身体を守ってくれますが、それが蓄積されすぎるとむしろ悪影響のほうが強くなるものです。

 

マラソンのように無酸素運動に近い、激しい運動をした場合、体内は酸化が進み、活性酸素が大量発生します。それが健康な細胞まで攻撃し始め、やがては『ガン』となるのです。

 

しかし、この記事ではマラソンを無酸素運動と言っているので、かなりガチの人のことを言ってるのかもしれません。

 

 

「若いうちは抗酸化力も強いので、激しい運動をして活性酸素の害を受けても、身体を元に修復してくれますが、中高年になると活性酸素を消去する酵素の量が減ってくるので、活性酸素が溜まったままになってしまうそうです。

 

 

 

5つの記事から、適度な運動量をまとめると

 

・有酸素運動は、ジョギングやウォーキングを混ぜて行うのがベスト

・月に走る距離は120kmが上限、毎日走る人は4km

・一回に走る時間は最大90分が健康にはいい

・週で2時間を目安に走ると寿命が2〜3年延びる。

・40代、50代からフルマラソンを目指すような過度なトレーニングは避けた方がいい

 

 

何事もやり過ぎは良くない、ということですね。

これを読んで僕は走るのをやめそうで、こわいです←

 

 

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