第98話「外国人のような紳士的な男性が日本に増えない意外すぎる理由」

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作家志望、24歳、イギリス11ヶ月目

 

これは、コロナが流行る少し前、日本に一時帰国した時のお話です。

大きなスーツケースを持って家に帰る途中、

思いがけないことから “ある核心” に触れてしまった気がするのでシェアさせてください。

 

 

なぜか断ってしまった親切な申し出

 

駅の階段を降りようとした時でした。

大学生くらいに見える男性が、「手伝いますよ」と言ってくれたのです。

とても嬉しかったのですが、わたしはなぜか「大丈夫です」と言っていました。

 

 

なぜ断ってしまったのか、真剣に考えてみた

 

彼が顔を少し赤くするのがわかって、わたしは  “悪いことをしてしまった” と思いました。

「手伝いましょうか」と申し出るのは、勇気のいることだったと思います。

わたしだって、電車の中でお年寄りにせっかく席を譲ったのに

断られてしまったら、恥ずかしい気持ちになります。

 

 

わたしは断ってしまった理由を真剣に考えてみました。

(写真はイメージです)

 

 

外国人だったら頼んでいたかもしれない、という事実

 

もしあそこで、筋肉モリモリの外国人が、

「ヘイ! そんな重いものをレディーが運ぶもんじゃないよ! 貸しな!」

って言ってきたら、わたしは頼んでいたかもしれない、と思ったのです。

 

 

 

まあ本当にこんな人に声かけられたら恐過ぎですけど。

大学生に見える彼は、どちらかというと細めな体型でした。

それでも、わたしのスーツケースが持てないほどに華奢ではありません。

この違いはいったい何なのだろう。

 

 

日本人同士で、甘える習慣がないのではないだろうか

 

外国の人は紳士だから、せっかくだから頼もう。

別にそんな風に考えている人はいないと思います。

でも女性は、知らない日本人男性に甘える習慣がないのではないか、とわたしは考えました。

 

 

できることはなるべく自分でやろうと、わたしも普段から思っています。

でも、せっかく親切に声をかけてくれた時は、

お願いすべきなのではないでしょうか。

 

 

わたしは結構反省しました。

だって、せっかくあの彼は優しい心を持っているのに

次に困っている人を見かけても

また断られるのが恐くて、声をかけることができないかもしれない。

 

もしそうなったら、それはわたしのせいだ。

 

 

日本人男性も、本当は親切で優しいのではないだろうか

 

外国人は紳士で優しいとよく言われますが、

日本人男性も同じくらいの優しさを持っているのではないでしょうか。

 

日本人男性を紳士にしきれないのは

頼む習慣がないわたしのような女性なのではないか。

 

 

たとえ自分が一手間かかることでも、次はお願いしようと思いました。

例えば、片手で持っている荷物を一度道に置かなきゃ頼めない状況で

階段もあと数段だし、このまま行っちゃう方が楽だ、って時もありますよね。

 

でも次は、あえてお願いしようと思います。

 

 

 

だってそれで、

「とても助かりました」とわたしが笑顔で言ったら、

大学生の彼はきっと他の人のことも助けてくれるだろうと思うからです。

(写真はわたしの笑顔のイメージです)

 

 

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