第94話 〈雑談力〉エレベーターの中で「何階ですか?」と訊くのは現実的でない

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ヘアメイク、28歳、イギリス10ヶ月目

 

知らない人と話すのが苦手です。

仕事の時は話せるんです、どうにか。

しかし、こんな記事を書くに値しないほど、わたしはまだまだ人見知りです。

(これは、イギリスに来る前の日本でのお話になります)

 

エレベーターの中で、「何階ですか?」と訊くのは現実的でない

 

 

大ヒットしたので読んだ方もいると思いますが、

安田正さんの超一流の雑談力

わたしはこの本の大ファンで、片っ端からまず実践していきました。

 

 

決して批判ではないんです。

わたしを少しだけ社交的にしてくれたのは間違いなくこの本の力です。

 

しかしレベル1の段階で、エレベーターの中で「何階ですか?」と訊く、というのがあるんですよ。

 

これ、人見知りとは別の意味で、なかなかハードルが高いと思うんです。

 

人はエレベーターに乗ると、訊く暇もあたえず自分でボタンを押してしまう

 

わたしは「何階ですか」と訊くために、

エレベーターに乗ると常にボタンの前の位置を陣取っていました。

 

でも、「何階ですか?」を繰り出す発動条件って

 

 

・エレベーター内が混んでいてはいけない。(誰に訊いてるのか分からなくなってしまって、わたしの質問がちゅうぶらりんになる)


・エレベーター内が混んでいない場合、訊く暇もなく、自らボタンを押されてしまう

・下手したらエレベーター内に2カ所にわたって階数ボタンがある

 

人見知りなわたしが、目の前ににゅっと手が伸びてきて、ボタンを押されるその前に、

「何階ですか?」とすかさず訊くことは、なかなかできませんでした。

 

 

本にも書いてありますが、これってオフィスや自分のマンションで実践すべきことなんですよね。

 

「何階お願いします」と頼んでみればいいのではないか

 

わたしはある日、思いました。

「すみません、00階お願いします」だったら、エレベーターが混んでいても自然に使える。

人があまりいなければ、あえてボタンから遠いところに乗ってみて、

頼んでみればいいのではないか。

 

 

ドキドキの初回。

階数ボタンのそばには、大学生らしき男の子。

 

わたしは少し声を高くして、その背中に向かって頼みました。

(電話と同様、顔が見えない場合は、少し高めの声の方がいいのだとか)

 

彼はだまってボタンを押してくれました。

わたしは「ありがとうございます」とお礼を言いました。

 

 

次の時。「すみません00階お願いします」と言ったら、

女性の方が「はい」と返事をしてくれました。

わたしはお礼が言いやすくなりました。

 

 

そして今日ついに、それ以外の会話に発展したのです

(だから嬉しくて書いている)

 

とある百貨店で、わたしは8階をお願いしました。

 

するとどういうわけか、8階のボタンは押しても点灯しなかったようで、

 

「あれ、押せないですね」と言われました。

 

わたしは、「あ、すみません。そしたら9階を」と言うと

 

「もう押してあります」と言われました。

 

今までだったら「あ……」となって黙り込んでしまう場面でしたが、

わたしは「工事でもしてるんですかね」と言ってみました。

すると、「そういえば、レストランフロアは一部改装中って書いてあったかも」

とその方が初めてこちらを向いてくれました。

 

30代後半くらいのサラリーマン風の男性でした。

 

たまたま同じ階でおりたわたしたち。

最後にその人は「もし階段使うならこっちですよ」と教えてくれました。

 

たったそれだけのこと、と思うかもしれませんが

わたしにとっては大きな一歩でした。

「何階ですか?」を諦めた方がもしいたら、

「00階お願いします」を使ってみてはいかがでしょうか。

 

 

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