第83話 映画「ビッグフィッシュ」に学ぶ【自然な英語】と【理想の父親像】とは

 

周りがどんどん結婚して、子ども
が生まれたりしている中、将来ど
んな家庭を持ちたいか、という妄
想は怠らないようにしています。

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カメラマン、32歳、イギリス7ヶ月目

 

英語が少しでもマシになればと

今まで見てきた洋画を字幕なしで見返しています。

内容がわかっている分、理解しやすく

「ああ、こんな言い回しもするんだ」というような発見もあります。

 

 

さて、いい年で未婚ですが、子どもが好きなせいもあり「どんな父親になりたいか」というのは結構考えます。

理想のひとつが、映画「ビッグフィッシュ」に出てくる、お父さん。

ティムバートンの、ティムバートンっぽくない映画です。

2003年、結構前ですね。

 

 

 

簡単なあらすじ

 

ウィルは、昔から父親のことが嫌いでした。

父の話はいつだって、自分が主人公の荒唐無稽なホラ話。

壮大な冒険譚は、退屈な人生を美化しているようにウィルの目には写るのでした。

そんな父親エドワードの死に際。ウィルが見つけた真実とは。

 

静かな現実世界と、エドワードの華やかな回想世界が対比的です。

ティムバートンの独特な世界観が美しくまとまった、大すきな映画です。

 

 

ビッグフィッシュというタイトル

 

フィッシュとは、スラングで噓つきという意味。

「大噓つき」と作中に出てくる「大きな魚」がかけられています。

自由に泳ぎ回る、何よりも自由な魚。

川でのシーンや妻との指輪の逸話など、とても効果的に描かれています。

 

 

こんな父親になりたい

 

好きなもの、好きな人にはとことん愚直。

小さいことは気にしない楽天家で、人を幸せにするのが好き。

大切なものの優先順位をいつも分かっているエドワード。

人生がこんな風に見える目を持ちたい。そう思える映画です。

 

 

 

ここからはネタバレありなので、観てない方は読まないで

 

 

映画って、ストーリー重視でよく観るのですが

 

視覚的に美しい、と心から思ったのはこの映画が初めてでした。

 

死が近付いているのを悟っていて、年老いたエドワードと愛する妻サンドラが服を着たままお風呂に入るシーンが、本当にきれいです。

 

ティムバートンの独特の世界観も、僕にとってはいちばん丁度良い具合に描かれています。

 

 

エドワードに学ぶ自然な英語1フレーズ

 

序盤、エドワードが大男に会い、街から離れるように説得するシーン。

 

「お前にとって、この街は小さすぎる。

大きな野望を持つ、僕にとってもね」

このあと、エドワードは問いかけます。

 

「So what do you say?  Join me?」

 

直訳は、あなたは何て言いますか?

ですが、ここでは

「どうだい?」「どう思う?」となります。

この後、二人は一緒に街を出ることになります。

 

 

父親と息子って

 

最初から最後までずっと仲が良い人って、そんなにいないと思うんですよ。

いや、いるかもしれないですけど。

みんなそれなりに反抗期があって。

 

 

社会に出て、一人暮らしを始めて、結婚して、子どもを持って、

人によってタイミングはバラバラだけど、どこかで「親ってすげーな」って思うことがあって。

最後までそう思えないような父親も、残念ながら世の中にはいて。

 

 

ウィルの場合は、結婚後に父親と疎遠になってしまうのですが、

最後、ベッドの横でお父さんの代わりに物語の続きを考えるところが素敵で。

ポイントは、その時点ではまだ、大噓つきだと思ってる父親の誤解は解けていないんです。

多少脚色はあったにせよ、父親の葬儀には、彼が話した冒険の登場人物がたくさん駆けつけます。

 

 

ウィルがお父さんを抱っこして川へ走るシーンが本当に素晴らしい。

今までお世話になった人たちが、人生のエンドロールのように笑顔で手を振ってくる。

誠に勝手ながら、「この人はきっと僕が死ぬ時には川辺に現れるだろう」と思っている人が既に結構いて。

それは幸せなことだし、これからも少しずつ、そんな人が増えていけばいいな、と思っています。

 

 

ウィルは父親が自分にしてくれたように、息子に物語を聞かせるようになります。

 

何かひとつでも、自分の良いところが子どもに引き継がれるような、

エドワードのような父親に、僕もなりたい。

 

 

 

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