ロンドンに来たからには、必ず経験
したかったコレクション。今回はヘア
として参加してきました。A Cold Wall
2019 SS. 圧巻のショー。時差あります
ヘアメイク、28歳、イギリス5ヶ月目
みんなが日本に一時帰国してしまった。
そりゃあ私だって日本食は恋しかったけれど、
仕事がしたかった。
ロンドンファッションウィーク。
いわゆる、コレクション。
それが間近に控えていた。
実は砂吹が日本行きを提案した時には、まだショーに参加できるか分からなかった。
日本への一時帰国。一瞬迷ったけれど。
でも、思った。
私はイギリスに来てから、まだ何も成し遂げていない。
こんなんで、友達や家族に会っても、きっと胸を張れない。
絶対どこかのショーにくい込んでみせる。
そう誓って、一人イギリスに残ることにした。
そこからは、良い意味で自分を追い込めた気がする。
できることはやった。
そして、声がかかり、ついにヘアとして参加できることになった。
A Cold Wall Men’s Spring 2019
2015年にイギリスで立ち上げられた若いブランドにもかかわらず、躍進を続けている。
コンサルタントを手がけるサミュエル・ロスは、中世から色濃く残る「社会階級」の問題を表現しているという。
2016年には日本上陸も果たした、ロンドン発の気鋭のブランド。
ロンドンに埋もれていたり、
情報社会によってもたらされる大量の情報により薄まっていくサブカルチャーだけでなく、
サミュエル・ロスはさまざまなカルチャーを吸収してアイテムに落とし込む。
スタッフパス。
こんな安っぽいビニールに印字されているだけなのに、この存在感。
これが、ブランドの力なのか。
当日は集合時間が朝8時から7時に変更との連絡。
そのメールが来たのがてっぺん越えた午前0時30分、つまり当日。
それが外国。
それでもみんなちゃんと集まる。
基本、集合時間にゆるいのだが、本当に大事な時はみんな遅れずに来る印象。
モデル一覧。
会場はブリックレーン。
片側、全部ヘアさん。
この反対側にメイクさん。
各10人くらいずつ。
まず、今回頭巾のような帽子をかぶるモデルがいるとのことで、20名くらいの人たちの髪を一気に上げていく。
とりあえず首元に髪が見えなきゃいいとのこと。
その後、メンズモデル一人と、アジア系の女の子モデル一人のヘアを担当。
仕上がったあとも、リハーサルなどを控えているので、その都度崩れていないかチェックする。
待機中のモデルがずらっと並ぶさまは、壮観。
雑誌社の取材班もたくさん来ている。
みんなまだ若いんだろうに、リハの様子など、堂に入ったものだ。
そして本番前ギリギリまでヘアをチェック。
そして本番。
そして、わたしが担当させて頂いた2人のモデル。
ショーの構成も、世界観とストーリーがあって、本当によかった。
なんだろう。
もっと頑張ろうと思った。
もっと頑張れる、そう思った。
誰かが言っていた。
ロンドンは、やる気のある人には、優しい。
チャンスはいくらでもある。
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