第47話「ティセットたった£1.25!! ソイミルクコーヒーとチョコがけマドレーヌ」

 

アフタヌーンティに憧れてやってきた
イギリス。しかし一度行けば満足。だっ
てとてもお高いから。毎日のコーヒー代
だってチリツモ。そこで見つけた代替案。

 

 

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作家志望、24歳、イギリス7ヶ月目

 

 

 

 

頭を使ってるから糖分を取ってもいいのだ。

国連会議の同時通訳者は、ものすごい集中力で頭を回転させるために

チョコレートを片手に仕事をする。

そういう感じでわたしはいま、チョコのマドレーヌを食べている。

 

 

 

 

何でも高いロンドン。

コーヒーだって外で飲んでいればキリがないのです。

毎回アフタヌーンティなんて、とてもしていられない。

 

 

 

 

そこで最近辿り着いた答えは、

PRET A MANGER の 99p ソイミルクコーヒーと

このチョコがけマドレーヌ7個入り£2。

これで、幸せな気分になれる。

 

 

 

 

日本では通常、豆乳変更などはオプションでお金がかかりますが

こちらではまさかの無料。

その辺は、さすが外国。

ちなにみ、プレタでの注文の仕方は

 

フィルターコーヒー → ブラックコーヒー

ホワイトフィルター → ミルクコーヒー

ソーヤフィルター → ソイミルクコーヒー

 

が出てきます。

 

 

 

 

本当はカフェに持ち込んではいけないのだけど、

こっちではみんな普通に他で買ったお菓子とか食べてるので、なんだかやるようになってしまった。(本当は良くない)

ちなみにマドレーヌはWaitorose というスーパーで買えます。

1日1個の楽しみ。(それ以上は太る。ついにイギリスは、世界一の肥満大国に認定されたようです)

 

 

 

 

わたしは今日も、ショートフィルムの構成を考えています。

ふと気が付いたことは、テーマがあると、途端に説教くさくなるということ。

アートであるべきだと考える海外のショートフィルムには、物語がありません。

一方で、起承転結を求める日本人。

 

 

 

 

わたしは今、どんなことに関心があるのだろう。

日本であまり問題にされない問題とは。

ベジタリアン、ビーガン、ストローは紙になったけど、口当たりが悪い。

それからペット問題、LGBT、……

 

そういえばこの前、初めて日本人のゲイの方に出会った。

 

 

 

 

カフェでいつものように構想を練っていると、突然話しかけられた。

「すみません、彼氏いますか」

人懐っこそうな笑顔と、不躾なその言葉がアンバランスで

わたしは少しのあいだ固まった。

 

 

 

 

「あ、すみません突然。ぼく、彼氏探してて。

可愛い男の子の知り合い、いませんか

もし君にイギリス人の彼とかいたら、その友達とか、紹介してくれませんか」

 

ますます混乱したが、ここで怪訝な顔をしたら失礼な気がして、

飽くまで冷静を装う。

 

「ああ、どうでしょう。彼氏はいないんですけど。どんな人がタイプなんですか」

 

「そうですね、顔は少年みたいな可愛い感じで、ちょっと筋肉質な人がタイプです」

 

 

 

 

ちょっと思い当たらないな、と言った。

実際に思い当たらなかった。

彼は、もしいたら、教えてくれたら嬉しいですと言って

インスタグラムのアカウントのようなメモを置いていった。

 

 

 

 

物腰が柔らかい。

けれど、それだけで

たとえこの先友達になったとしても

彼が同性愛者だとは、言われるまで気が付かなかっただろう。

 

 

 

 

あんな風にみんなに話しかけているのだろうか。

なんか、いろいろ訊いてみたい。

ただ、失礼だろうか、という思いもある。

もし、自分だったら、いやだろうな。

 

 

 

 

別に取材をするわけじゃない。

ただ、もう少し仲良くなりたいだけだ。

 

そういうことにして、

わたしは家に着いてから、

お茶でもしませんかとメッセージを送ってみた。

 

 

 

 

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