STORY 1 「プロローグ」


    

#1 『プロローグ』










A Girl Story 1
「涙」










老人は
いつものように坂をのぼっていた。



右手には杖を
腰には、はさみを



左手は空けておくよ



不器用なこの手でも
拾える涙があるかもしれない。



坂の向こうには
誰が待っているのか
見当もつかないけれど










ねぇ、きみ



鏡があるからって
自分のことを知っているつもりになってはいけないよ。



きみが自発的に鏡を見るときは
よそ行きの顔



つまり、おすまし顔をしているんだ。



ふと、ショーウィンドウに映った自分の顔に
びっくりする時があるだろう。



こんなに疲れた顔してるの……わたしって。



そう、普段の自分のことは
自分が一番知らないものなんだ。














だけど、泣かないで

きみを素敵にするものは

たくさんあるから



そして、これだけは覚えておいて

髪よりも、お化粧よりも

もっと大切なものがある。










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私はOld Laugh Maker



あなたは、
笑っている時が一番可愛いことを知っています。













STORY
#2

『バンソコの唄』

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